フェリーと車で帰省する(札幌〜富山)
金曜の朝に受けた望ましくはない急な報せから、帰省する必要性に迫られ、速達性と費用、精神的な苦痛度合いなどをいくつかの手段で鑑み、その日の夕方苫小牧東港を出るフェリーに車を載せ、そのまま富山まで帰省しようと相成った。
(新千歳→富山or小松は曜日運行、羽田経由新幹線は確実に毎日使えるが、それなりに混雑や乗り換えがめんどいなどなど)
西港は大西洋側(仙台とか大洗、八戸)
メジャー感のある苫小牧西港フェリーターミナルに比べ、乗ることのみにフォーカスしたソリッドなターミナル。それが苫小牧東港フェリーターミナルだ。何と言っても、日高道の厚真ICを降りて一般道に出たら、あとはまっすぐ行くだけでターミナル。高速降りた途中にコンビニ?無いね!7km圏内に1軒もない。それが苫小牧東港だ!
(どうせ殆ど信号ないし、もうちょい行った先の鵡川か、何なら手前のどっかでコンビニ済ませとくと良いと思います)
乗船の手続きを終えて待合室から見たエントランス。ソリッド。
わんさかトラックでコンテナを積み込んでいく。荷物の他には牛や、北照高校野球部なども積み込まれていった。(遠征ですかね?)
車両甲板に車を入れ、船に乗り込む。
ステートB個室。片道の値段の内訳は大雑把に以下のa〜cを合算した感じ。百円単位以下は自分で調べてくれ。当日だったのでインターネット予約は出来ず、フェリー会社に電話で連絡した。車のナンバーは控えておくと便利ですね。あと外寸と。
(期間設定は一番安い期間でした)
a.車の運搬料&ドライバーの運賃:21000円
b.同行者の運賃と部屋代:14000円
c.ドライバーの部屋分のアップグレード料金:7000円
ステート個室は洗面台がついているのがありがたい。そりゃ個室料金は安くはないが、洗面台、つまり飲用の水と、いつでも邪魔されない洗顔が可能になる。鍵もかかるので、色々と気を遣うタチの人には安心料として払っても良い金額だと思う。鍵のかからんスペースで、全部間違いなく過ごすのってなかなかプレッシャーあるんだぜ……(※僕の場合)
備え付けのテレビではホクレンの映像作品がリピートされていた。普通の放送も見れるけど、世の中は今暗いニュースばかりだ。それなら北見の玉葱倉庫、石狩の米倉庫、別海の最新鋭酪農農場を見ていたほうが全然楽しいというものだ。
フェリーはギリギリの乗員で運行されているためか、食堂やってる時間は売店がやってなく、また、繁忙期でもなければカフェスタンド的なものも営業してない。買い物と飯と風呂の時間は最初に確認しておくのが良い。
苫小牧東港、出航!明日の今頃は富山にいると思うと変な気分だ。
さて、このフェリーは新潟と北海道を結ぶ路線なので、相互に密輸が可能となる当船の売店にはサッポロビール様が創り給うた新潟限定ビール「風味爽快ニシテ」と北海道限定ビール「サッポロクラシック」が売られている。これを知っていたので事前のサッポロクラシック購入は控えていた。こうした知恵が働くかどうか、つらい状況でも、一捻り加えられるか。それが、玄人と素人との差……なのだろう。くふぅ〜!
乗船して買い物して風呂入って飯食ってビール飲んでこの日は就寝。
で、土曜の朝、新潟に着いていた。
はぁ〜、車両甲板かっこよ。
車両甲板のハッチが開き、乗り込むときのあの坂道が接続されるの、たまんないぜ。
新潟港フェリーターミナルを出てコンビニになだれ込んだら、苫小牧東港で見た北照高校のバスがいた。
通りたいインターで事故があり、通行止め&下道大混雑の情報を受けたりはしたが、結局自分たちが通る頃には通行止めは解除となり、一応は予定通りに富山についた。
日曜、用件であった法事を済ませ、色々と調達しに高岡のイオンへ。高岡の旧来の街を薙ぎ倒した巨大店であるが、屋上駐車場からの立山連峰および砺波平野の景色は、これを見て過ごしていた18歳頃の自分の感情を呼び起こし、くるものがあった。
用件があり立ち寄った高岡の道の駅。なんかこう、あの、もうちょっとさ、ねぇ?
実家のお猫様。これまでずっと威嚇されてきたけど、今回は手の匂いをかいで、そのまま俺がいるのを認めていたように見えた。
スーパーで惣菜など買って、ホテルで就寝。
月曜。ホテルから高岡古城公園の木々を望む。
日曜も月曜も晴れてくれた。晴らしてくれた、とかではないのだろうけど、そう信じたくなるのは心情というものだ。ありがたい、○○のおかげ、というのは、こうしたときに使われ、心のなかに定着していくものなんだろう。
高岡を出て新潟へ。有磯海から富山湾を眺める。富山を車で移動するのは殆ど初めてで、こうしてみていると、いいところで育ったんだなぁという気持ちになる。(※その分風景に対する要求が高くなってしまっているのはある。東京の、関東平野の山のない眺めは俺にはキツ過ぎた……)
新潟港発が夜中なので暇である。ということで、道の駅発祥の地である豊栄を参ってきた。シブかった。
えも言われぬ感覚。ここのラーメン食いたかったな……
新潟港フェリーターミナルについた。船も入ってきたようだ。
新潟〜北海道は苫小牧東港と小樽港を両睨みできるが、小樽行きは月曜だけ出てない。トラップだとは思ったが、こればっかりは仕方ない。
帰りはステートB和室。これがクソ正解だった。
とにかく気楽。ずっと寝てられるし好きに過ごせる。やっぱり文明開化の音がするベッド、洋室だよと思ってたけど、何やかや言って畳。これはね、逆らえんかったわ……
この日は新潟のイオンで買ってた風味爽快ニシテを頂きつつ就寝。和室ええぞ。
起きたら船は津軽海峡に差し掛かっていた。秋田寄航便でもあるからか、終始陸地が見え、携帯の電波でインターネットが出来る。速達性は直行便より数時間落ちるけど、悪くないなと思った。
船は進む。
夕方、苫小牧東港に入る。
富山行って、法事して、こうして北海道に戻る。感情はバタバタと動くけど、それをマイカーと船の個室の両方のお陰で、他人の影響から守ることが出来た。とてもありがたかった。
家に帰ると、配信ライブ見たついでに購入した去年秋のプリパラフレンドシップオータムライブ(圧巻だったぜ……)のBlu-rayが届いていた。
隣は突発的に買ってしまった日本海みそ(※富山県民に「日本海み・そ」という文字列を見せると多分少し歌います)
色々あるけれど、自分は自分を大事に、投げやりにならんよう過ごしていきたいと思う。
それにしてもフェリーはよいな。
今度函館から青森とか、そういうのもやろう。(行った先で長距離移動しない、予定が決まってて日数が短い。とかなら、レンタカーと組み合わせるのが良いと思いました:今回は帰りの予定が立てられなかったのでマイカーを持ち込んだ)
ありがとうございました。
それではまた。